外国人向けの訪日旅行保険、沖縄のOTSレンタカーが年間販売数3万件を突破
2020.01.31
沖縄ツーリストのレンタカー部門「OTSレンタカー」で、大同火災海上保険と提携販売をする訪日旅行保険の契約件数が、昨年1年間で3万4000件となったようです。
この保険はレンタカーの補償に加えて、日本滞在中の医療費に対する補償もついています。
外国人観光客の医療費踏み倒し問題
訪日旅行保険販売の背景には、「外国人観光客による医療費踏み倒し問題」があります。
無保険で来日した外国人観光客が医療機関にかかった際に、想定外に高額な医療費がかかってしまうことがあります。その旅行者がお金を持っており高額な治療費の支払いができればよいのですが、中には医療費を支払わないまま母国に帰国してしまう外国人旅行者もいます。
母国に帰国後に連絡がとれなくなり医療費を医療機関が肩代わりせざるを得ないケースもあります。高額な医療費を肩代わりするとなると、医療機関の経営に大きく影響し、最悪の場合には医療機関の経営破綻にもつながりかねません。
OTSレンタカーで販売している訪日旅行保険でも、300万円の医療費がかかりそれを訪日旅行保険で支払ったケースがあったようです。もしその旅行者が保険に加入していなかったら、治療した医療機関が肩代わりすることになっていたかもしれません。
訪日旅行保険は日本の医療機関を守るためにも大切
国によっては無保険の外国人旅行者の入国を認めなかったり、医療費支払いの目処がない患者に病院が治療を行わないところもあります。
しかし、日本の医師法には「応召義務」が定められており、正当な理由がない限り治療を拒否できない事情があります。
「正当な理由」とは、「医師が不在または病気で診療できない」ことを指し、医療費の未払いの可能性があっても治療を拒否できる理由にはなりません。
だからこそ、日本の医療機関を守るために訪日旅行保険が必要です。
東京オリンピックも開催されるので、ますます外国人観光客が増えることが予想されます。ぜひ他のレンタカー会社でも、訪日旅行保険を扱っていって欲しいですね。
一例を出すと、損保ジャパン日本興亜が販売している訪日旅行保険ですと10日未満の日本滞在で保険料はわずか2,900円です。
■参考
損保ジャパン日本興亜の訪日旅行保険「Japan Travel Insurance」
それほど大きな負担をすることなく、安心して日本旅行が出来るのですから、外国人旅行者の全ての方に滞在前に保険加入を済ませてもらいたいものです。
観光案内所や宿泊先等、外国人観光客が立ち寄る色々な場所で訪日旅行保険を案内し、加入を促すのも良いと思います。
また逆に私達日本人が海外へ行くときは渡航先の国や医療機関に迷惑をかけないよう、必ず海外旅行保険には加入してから渡航するようにしましょう。