マンション火災保険も値上げ!増える水災にマンション側が出来る対策とは
2019.12.12
ここ数年、大きな災害が続き、火災保険が値上げされているのをご存知でしょうか。
戸建てや企業だけではなく、マンションの火災保険も値上げがされています。
マンションの火災保険は戸建てのとは少し異なった仕組みがあります。
これからマンションの購入を検討している方、マンションに住んでいて火災保険の更新を迎える方に見ていただきたい、マンション火災保険の値上げについて解説します。
火災保険の最近の値上げはなぜ
火災保険が値上げされ続けている理由は、「自然災害の増加」にあります。
特に大型の台風は毎年のように各地で被害を出しています。
2019年には台風15号、19号と大型の台風が二度も関東地方を襲ったのは記憶に新しいと思います。
台風19号は大雨による水の災害で、水災には無縁と思われていた高層マンションも被害に遭いました。
川崎市にある多摩川周辺の高層マンションは2階部分まで浸水する被害があり、武蔵小杉のタワーマンションでは地下の電気設備が浸水し、停電や断水などご起こりました。
このように数年前から自然災害の被害は増加し、保険の支払いが増え、それに伴って保険料が値上げされています。
今年の被害はこれからの保険料に影響を与える可能性があり、これからも火災保険料は値上がりする予想です。
マンション火災保険はどのような仕組みになっている?
マンションの火災保険は自然災害に加え、建物の老朽化も問題となっています。
1980年代以降に大量供給されたマンションが築30年を超え、老朽化した給排水管が絡む事故が多発し、水漏れ関連の保険金の支払いが増えています。
また、マンション火災保険は、専有部分と共有部分に補償が分かれています。
専有部分はマンションの住人が自ら加入し、共有部分は管理組合が加入します。
例えば、タワーマンションで起こった地下の電気設備の浸水被害は共有部分になるため、管理組合が対象となる保険に加入していなければ補償はありません。
マンション火災保険の値上がりを防ぐには
このようにマンションでは補償が2つにまたがるため、2つの補償について考えなければいけません。
今回のニュースでは、共有部分の保険が自然災害と老朽化で大幅に値上げがされているとありました。
火災保険値上げの対処する方法の一つに、マンションの老朽化対策があります。
保険会社各社は保険利用状況により保険料を安くする仕組みを導入したので、事故率を減らすために事前にマンション補修等をして、保険料の値上がりを抑えようというものです。
ただし、それで問題となってくるのはその修繕費です。
保険料と修繕費のバランスを見極め、どちらがマンション管理組合の財務状況に負担となるか考える必要があります。