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火災保険がまたも値上げ!高騰前にしておくべき保険料を抑える4つのポイント

2020.07.16

火災保険

損害保険大手の4社が2021年1月に住宅向けの火災保険を値上げすると発表しました。
保険料の値上げ幅は全国平均で6~8%程度を予定していますが、詳細は2020年8月に決まるとのことです。

今回値上げを発表したのは、東京海上日動保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の4社です。この4社は2015年10月に2~4%、2019年10月には6~7%保険料を値上げしていますから、今回の値上げ幅は過去2回を上回る予定です。

最近では毎年のように各地で自然災害が起こり、保険金の支払いが増加しています。
今回の値上げは、2018年に起きた台風21号や西日本豪雨の影響で4社合計過去最高の1兆6000億円超えに膨らんだことを反映させたものです。

また同時に、火災保険の契約期間を現行の最長10年から5年に縮めることや、気候変動による災害リスクを事前に保険料に折り込めるような抜本的な値上げ策も検討中です。

値上げされる火災保険、今後も加入を続けるべき?

ここ数年で火災保険は大きな値上がりを続けています。
家計が圧迫するから火災保険の加入自体を悩んでいる人もいるかもしれません。

しかし、火災保険は絶対に加入しておくべき保険です。
もちろん火災保険などなくても保有している資産や貯蓄等が十分すぎるほどあって今住んでいるところがなくなっても問題ないという人には必要ありません。

しかし多くの方は、今住んでいるところが何かしら被害を受けて住めなくなったら再建するのは難しいのではないでしょうか。
特に住宅ローンを抱えている人は、災害等で住めなくなっても住宅ローンがなくなるわけではありません。支払いを続けながら生活を立て直すには多額のお金が必要になります。

また、火災保険は火災だけでなく台風や豪雨などの自然災害にも対応しています。
特にここ10年くらいは火災より自然災害で保険金が支払われる件数の方が多くなっています。

千葉県在住の私も、2019年の台風15号と集中豪雨では我が家が大きな被害を受けました。
20年近く住んでいる街ですが、あのときほど被害を受けたのは初めての経験です。

火災保険、少しでも節約して安く加入するポイント

火災保険は必要だけど、できる限り費用を抑えたいという方は以下のポイントを抑えておきましょう。

1.必要な補償に絞る
2.値上がり(制度改正)前に加入する
3.割引制度を活用する
4.自己負担金額を設定する

それぞれ見ていきましょう。

1. 必要な補償に絞る

火災保険は保険会社によって補償内容が異なります。
例えば水災は立地などによって必要ないことがあるので、付けるか付けないか選べることが多いです。水災を外せばその分費用は安くなります。

最近では、火災補償が基本でそれ以外は全て選択制というカスタマイズ性の高い保険もあります。
オプションも付けるか外すかで金額が変わってきますし、家財補償に関しても金額を低くすればその分だけ保険料負担を減らすことができます。

2. 値上がり(制度改正)前に加入する

値上がり前に契約をすれば、同じ補償でも安めの保険料で加入することができます。

例えば今回は2021年1月に改正となる予定なので、2020年の12月までに契約をすれば値上がり前の金額で契約できます。

3. 割引制度を活用する

保険会社によっては独自の割引制度があります。
長期契約割引や支払い方法による割引はもちろん、ノンスモーカー割引やオール電化割引といった住宅の特徴でも割引が適用されます。

4. 自己負担金額を設定する

自己負担金額は免責金額とも言われます。
10万円免責を設定すると10万円までの被害は自己負担で、それ以上の金額になったときに保険金を受け取ることが出来ます。
一見不利に思われるかもしれませんが、その分だけ保険料を安く抑えることが出来ます。

貯蓄や資産状況によって免責を設定すると良いでしょう。

火災保険はこれから更に高くなっていく。

今回は2018年の自然災害を反映して火災保険が値上がりするというニュースでしたが、ここには2019年や2020年の被害は反映されていません。

昨年も台風による被害は各地で起こり、保険の支払額も高額になっていますし、今年もすでに九州地方で豪雨による甚大な被害が出ています。
これらを考えるとこれからも火災保険は値上がりが続き、制度改正も繰り返されることが予想されます。

まずは自分の住んでいるところで過去どのような被害があったのか調べ、自治体のハザードマップで危険性を知っておきましょう。
その上で貯蓄や資産状況を考慮しながら必要な補償を考えることが大切です。

また、保険会社によって火災保険の価格はもちろん、サービスや割引制度も異なるので、色々な保険会社を比較してみることをお勧めします。


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