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三井住友海上、訪日旅行者向けにSIMカード付帯海外旅行保険を販売。

2017.05.29

三井住友海上火災保険が、外国人観光客向けに国内での携帯電話の通信に使うSIMカードと旅行保険をセットにした商品を販売します。

主に、中国人観光客への販売に力を入れる方針です。海外からの旅行者が年々増加していることに加え、2020年の東京オリンピックもあり、今後更に旅行者の増加が予想されます。

日本人が海外旅行をする際には、海外旅行保険に加入することが当然のように考えている人が多いと思います。しかし、中国ではまだまだ保険になじみのない人が多いのが現状です。
一方、街中で見かける中国人観光客は携帯電話を手にしている人も多く、携帯電話は日本同様に普及していることがわかります。

携帯電話を所有していれば海外でも携帯電話を使用したいと思うのが当然で、日本国内での携帯電話の通信に使うSIMカードを購入する人は多いのではないでしょうか。
その携帯電話のSIMカードと旅行保険をセットで販売するのは、とても良い目の付け所だと感じますし、ぜひ浸透して欲しいと思います。

海外からの旅行者の医療費用の問題

日本人は何かしらの健康保険に加入することが義務になっているため、日本国内での治療や入院などをした場合には費用の一部を自己負担すればいいのですが、海外からの旅行者は健康保険には加入していませんから、医療費は全額自己負担になってきます。

海外旅行旅行保険に加入していれば費用が保険によって補償されますが未加入であれば全額自己負担かつ医療費負担が高額になり、それを支払わずに医療費の踏み倒す事例も多数発生しています。

実はその医療費の踏み倒しが、日本人の支払っている健康保険の財政にも大きな悪影響を及ぼしています。日本の法律では「行旅病人及行旅死亡人取扱法」において、行旅人が病気や死亡をした場合には所在地の市町村が救護するべきことなどが定められているのです。

今回のSIMカードとセットになっている旅行保険に加入すれば、期間は5日間で日本国内での病気やケガをした場合に治療費として最大100万円が補償されるので、旅行者にとっても安心の上、医療費の踏み倒しが減ることも期待できるでしょう。
一方で、旅行保険普及の一助になることを期待しつつも、1枚1,000円~1,500円のSIMカードに約1,000円上乗せすることになるため、金額が高いと敬遠される可能性があることも懸念されます。


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